今一番付き合いたいバンドマン。モーモールルギャバンのゲイリーという漢を知っているか。
バンドマン。
それは時に女子から3Bと呼ばれ、バーテンダー、美容師と並び、かっこいいけど付き合うとロクなことがない職業などと揶揄されます。
その一方で、バンドマンというのはとにかくよくモテます。
私の周りにも実際、お金を稼いではライブの遠征費に充て、目当てのバンドが出演する日のフェスチケットを買い、夜は彼のラジオを聴き…甲斐甲斐しくもバンドマンにガチ恋してる女性が多数いました。
夢を追う姿がカッコイイ、社会に流されない姿がカッコイイ、イケメンだからカッコイイ、などの理由が挙げられると思うんですが、私が好きなバンドマンはアレクサンドロスの川上洋平さんでもマイヘアの椎木知仁さんでもありません。
今日本で一番熱いバンドマン、モーモールルギャバンのゲイリー・ビッチェ氏でございます。
モーモールルギャバンはドラムボーカル(!)のゲイリー・ビッチェ氏、キーボード/ボーカルのユッカ(旧名ユコ=カティ)氏、ベースのT-マルガリータ氏の三人で2005年に結成されたという、なかなか息の長いバンドです。このクセの強い名前、ヴィジュアル、邦ロック好きなら一度は目にしたことがあるのでは。
名前から想像するにイロモノ感満載なのですが、曲を聴いてみるとちょっと違うみたいなんです、、、
● サイケな恋人
2009年「野口、久津川で爆死」に収録。
えっ何これめっちゃ泣ける。
パンティーって叫びながら泣きそうになったことって生きてきて一度もなかったけど。
あなたは 変な髪型 ジーンズが 似合わない
恋して みたは良いけど 毎日 ラーメン
恋して みたは良いけど 毎日 プレステ
退廃的で終わってる恋愛。でも…つまらなくて、どうしようもない日常に、ここまで寄り添ってくれる歌詞が未だかつてあっただろうか。切なくて胸が苦しい。この良い曲をみんなに聞いてほしい!という一心で、会社飲みの二次会カラオケで歌ったところ、社会的に終わりました。
● ユキちゃんの遺伝子
この曲は、彼らが2009年に出した「ユキちゃん」という曲へのアンサーソングで、2010年に出ています。MVも良いんですけどライブの良さが伝わるこの動画を貼ります。
まず、「ユキちゃん」の中で歌われているのは、ユキちゃんへの純粋な恋心。
ユキちゃんかわいい!ユキちゃん大好き!ユキちゃんお洒落!ユキちゃん愛してる
しかし、この恋は呆気なく終わってしまったようで、「ユキちゃんの遺伝子」では
ユキちゃんは早々と子供ができて結婚 悲しかったのも束の間 ユキちゃんの娘に恋をした
という急展開を迎えています。
Babyという言葉を本当に「赤ん坊」という意味で使ってる歌って、あったんですね。
でもこの曲もとにかくかっこいい。私、音楽の専門家でも何でもないのですが、三人の音はよくわかる。三人の個性が際立っているから。ユッカ氏の泣きのキーボードに、踊らざるを得ないマルゲリータ氏のベース。ゲイリー氏を見てるとドラムが身体の一部なのかな?とすら思う。演奏がめちゃくちゃカッコ良くないですか?
ですが、ゲイリー氏の本命は他にいるようなのです。
● 美沙子に捧げるラヴソング
2005年「モーモールルギャバン」、2011年「BeVeci Calopueno」再収録。
この曲は…拝啓!!!!安田美沙子さぁぁぁん…!!!という一声で始まります。
そうですあの元グラビアアイドル安田美沙子さんに捧げたラヴ・ソングなのであります。
恋。いや、この曲は濃いです。
ちなみに安田美沙子さんは京都府出身、モーモールルギャバンは京都で結成されたバンド。安田美沙子さんへの想いが爆発した結果、「京都タワーに一緒に登ろう」という歌詞が印象的です。
勧めてる曲が古いって?
過去の思い出に浸りたい時もあるじゃないですか。次は、私とゲイリー氏がちょっと距離を置いてた時の曲も紹介させてください。実は、モーモールルギャバンは、2014年〜、ライブ活動を無期限休止していた期間があるのです。
この理由についてゲイリー氏は
単純に制作に専念する余裕がなくて。10年ぐらい突っ走ってきたので、このタイミングにしっかり向き合おうと思いました。
ぶっちゃけると、休止前はユコ=カティとT-マルガリータにとって音楽はお仕事に、僕にとって音楽はスポーツになってしまっていましたから。
「音楽がスポーツになってしまった」というのは、僕にとってはライブの盛り上がりがまさにそうで。ドラムも原曲よりアッパーで、煽るぐらいの方がライブでは盛り上がるし、お客さんもどんどんテンション上がっていくので、それに頼った方法論で進んできましたが、そこに対して「違うだろ」と思う自分もいました。「ドン、ダン、ドン、ドン」としっかり踏み込んで、体に響くドラムを叩きながらも、ちゃんと歌うことが音楽だと改めて実感しました。モーモールルギャバンが明かす活動休止の真実、そして迷いからの脱却「音楽がスポーツになってしまっていた」 - Real Sound|リアルサウンド
とインタビューで述べています。
ふむ。彼らのライブには何度も足を運びましたし、そのたび楽しかったのですが、ライブの演奏は煽りも激しくて、BPMもアゲアゲで、盛り上がりを重視した音楽だったようにも思えるなぁ。
悩んで、ぶち当たって、たまには自分を鼓舞して。。。この暑苦しいまでの人間臭さよ!!!
2015年、彼らはレーベルを移籍し、音楽シーンに復帰します。
● バイララ
復帰後第一弾のフルアルバム、「シャンゼリゼ」に収録。
やっぱり曲の中で歌われる日常は控えめに言ってクソなんですけど、それこそが美しさなのでは??。と思わせる名曲(ベロベロになるまで飲んだところで浮かんだメモを歌詞にしているという話を見て納得)。三人、輝いています。
● 7秒 ←new!
これが最新のモーモールルギャバンだーーー!!!
新曲の「7秒」がかっこよすぎました。人間賛歌だといってもいい。
他人のダメなところばかりが見えてしまう人は、真面目で頑張りすぎる人。お前は今日も十分すぎるほど頑張った。さあ今すぐモーモールルギャバン聴きながら酒を飲みなさい!今すぐに!こんな時間までモヤモヤしてんじゃねーよ馬鹿!
— ゲイリー・ビッチェ (@GaryBitche) 2018年11月19日
モーモールルギャバン / 7秒https://t.co/x6E47DleE8
やっぱり、私、モーモールルギャバンが好きぃ!!!この先ずっとバンド続けてください。ウン十年後、イケメンジジイドラマーになったゲイリー氏に人生を説かれたいのであります。
今回のアルバムからセルフプロデュースとなり、ますます表現の幅を見せてくれたモーモールルギャバン。これからの彼らに期待しかありません。よっし、帰国したら久々にライブ行くぞ!!
敬具。